耐震補強工事の種類と効果。

耐震対策

耐震工事って本当に必要なの?

「耐震工事」という言葉が一般的に聞かれるようになってから、日本人の地震に対する意識はますます高まったと言えます。この記事では、将来に向けて防災の備えを検討される方に向けて耐震工事の種類やその必要性についてお伝えします。ぜひ本記事が”大きな病気をする前の予防”として、考えるきっかけとなれれば幸いです。

1. なぜ耐震が必要なのか

1.1 地震大国・日本の現状

日本は世界でも有数の地震多発国です。国土の約70%が地震帯に位置し、毎年数千回もの地震が観測されています。阪神・淡路大震災(1995年)や東日本大震災(2011年)、最近では能登半島地震 (2024年)など、いつどこで震災が起きるとも限りません。

地震による二次災害、そして建築物の倒壊は、人の命に直結する重大な問題です。耐震補強を行うことで、地震時の被害を最小限に抑え、大切なご家族の命を守ることにつながるのではないでしょうか。

地震発生のメカニズム

地震は、地下のプレートが動くことで発生します。日本は複数のプレートが交わる地点に位置しており、そのため頻繁に地震が起こります。

引用元:地震のメカニズム|東京都防災ホームページ

最近の地震統計

年度震度5以上の地震回数主な地震
20189回北海道胆振東部地震
20197回山形県沖地震
20205回福島県沖地震

このように、いつどこで大きな地震が発生するか分からないのが現状です。

1.2 旧耐震基準の住宅にお住まいではありませんか?

1981年(昭和56年)6月1日以前に建築確認を受けた住宅は、旧耐震基準で建てられています。この基準では、中程度の地震(震度~6弱)に耐えることを目的としており、新耐震基準で耐えられるとされている大地震(震度6強~7)には耐えられない可能性が高いです。

そのため築古の物件にお住まいの方は特にご自宅の耐震性を見直す必要があります。日常の中で突然地震は起こります。大切な人の命が奪われてからでは遅いのです。

2. 木造住宅の耐震補強の種類

木造住宅は、日本の住宅の大半を占めています。

木造住宅の耐震補強には様々な種類が存在します。

2.1 構造用合板による補強

既存の壁の内側または外側に構造用合板を貼り付け、壁の強度を高める方法です。この方法は、施工が比較的簡単で、コストも抑えられるのが特徴です。

2.2 金物による接合部の補強

柱と梁、柱と土台などの接合部分に耐震金物を取り付けて補強します。これにより、地震時に部材が外れるリスクを軽減します。

2.3 基礎の補強

既存の基礎に対して、増し打ち補強金物の設置を行います。基礎が弱いと、建物全体の耐震性に大きく影響します。

2.4 制震ダンパーの設置

制震ダンパーを設置し、地震のエネルギーを吸収・軽減します。制震ダンパーにはオイルダンパーや金属ダンパーなど、さまざまなタイプがあります。

2.5 屋根の軽量化

重い瓦屋根を軽いスレート屋根金属屋根に変更する方法です。屋根の重量を減らすことで、建物全体の重心が下がり、耐震性が向上します。

2.6 外壁の補強

外壁に耐震パネルモルタルを追加し、壁全体の強度を高めます。特に、外壁材が老朽化している場合に有効です。

3. 各耐震補強工事の効果と費用

上記それぞれの耐震工事の効果を比較すると、以下のようになります。

耐震補強工事の種類効果の大きさ特徴費用の目安(万円)
構造用合板による補強★★★☆☆コストパフォーマンスが高い50~100
金物による接合部の補強★★★★☆建物の骨組みを強固にする30~80
基礎の補強★★★★★建物全体の耐震性を大幅に向上100~200
制震ダンパーの設置★★★★☆揺れを軽減し、室内被害を抑える80~150
屋根の軽量化★★★☆☆建物の重心を下げ、揺れを抑える50~150
外壁の補強★★★☆☆耐震性とともに断熱・防音性能も向上100~200

4. 耐震補強工事の流れと成功のポイント

4.1 耐震診断の流れ

  1. 現地調査:建物の外観、内装、基礎などをチェックします。
  2. 図面の確認:建築当時の図面があれば、構造を詳細に確認します。
  3. 耐震性能の評価:建物の強度やバランスを診断士が評価します。
  4. 結果の報告:診断結果と補強の提案を行います。

工事の期間は短くて約1週間ほど、大規模な工事の場合は1ヶ月以上かかるケースもあります。

4.2 業者選びのポイント

耐震補強工事には高度な専門知識と技術が必要です。以下のポイントを参考に、大切な家と家族の命を守るためにも、信頼できる業者を選びましょう。一社だけでなく、複数の業者から見積もりを取り、比較検討することをおすすめします。

  • 実績と経験:過去の施工事例が豊富な業者を選びましょう。
  • 資格と認定:一級建築士や耐震診断士が在籍しているか確認します。
  • 透明な見積もり:詳細な見積もりを提示してくれる業者が安心です。
  • アフターサービス:工事後のサポート体制が整っているかも重要です。

5. まとめ:安心できる住まいのために

地震や震災からから大切なご家族と住まいを守るためには、早め早めの対策が欠かせません。ご自身の家の構造や状態を知っておくことは、防災のための第一歩です。

特に築年数の古い木造住宅にお住まいの方は、ぜひこの機会にお家の耐震診断や補強工事を検討してみてはいかがでしょうか。

コメント

タイトルとURLをコピーしました